佐久広域連合では、消防職員の意識向上のため、

日頃の業務で学んだことや、

感じたことなどを発表する意見発表会を

毎年開いています。

ことしは11日(金)に

佐久広域連合消防本部で行われました。

 

ことしで40回目となる

佐久広域連合の消防職員対象の意見発表会。

制限時間5分以内に、

消防・防災に対する意見や抱負、将来のあり方などについて

それぞれの考えを述べるもので、

審査員らが発表内容や意見性、発表力などの観点から、

総合的に評価します。

佐久広域連合消防本部管内

全7つの消防署から代表者1人ずつが発表しました。

小諸消防署から発表に立ったのは、

消防士長 予防係の三井尚さんです。

三井さんが着目したのは、

地震発生時の電気火災の防止です。

日本が地震大国と呼ばれることを踏まえ、

電気火災を予防する必要性を次のように話しました。

 

「大規模地震災害が原因となり発生する電気火災は

未だに火災全体の大半を占めているのが現状であり、

感震ブレーカーという装置により

被害の軽減が期待できますが、

平成30年内閣府調査で世間の認知度は21%と低く、

設置率は15%と普及率も良くありません。

このような現状から目を背けることなく

予防策を考えなければなりません。」

 

そこで三井さんは、感震ブレーカーの設置義務化を提案。

感震ブレーカーを設置することで、

地震発生時に予期せぬ火災を

抑制することができると説明しました。

さらに三井さんは、一般住宅における、

停電感知式非常灯の設置を提案。

停電感知式非常灯は電池式で、

感震ブレーカーと同時に設置することにより、

停電などに左右されることなく

安全に非難できると話しました。

 

「今後懸念されている首都直下型地震では

最大40万棟の建物焼失、南海トラフ地震においては

最大75万棟の建物焼失が想定されている中、

電気が原因となる火災から大切な財産を守るために。

そして新時代だからこそ守るべき命があると信じて。」

 

会場に集まったおよそ100人の消防職員らを前に、

堂々と意見を述べた三井さん。

審査の結果、小諸消防署の三井さんは奨励賞を受賞。

最優秀賞には、

軽井沢消防署の木内秋歩さんが、

優秀賞には

北部消防署の雫田航祐さん、

佐久消防署の依田尚也さんが選ばれました。

 

三井さん

「大変緊張してですね、

自分でも何を言ったか覚えてないところが正直なところですが、

しっかりと自分の意見を発表できたのでよかったと思います。

地震発生時にそこから電気が原因となる火災を

少しでも少なくして、被害者を少なくしようという

思いを込めて発表させていただきました。

私はちょうど予防係員として今勤務していますので、

テレビを通じて広報とかそういったところで、

認知度をまず深めていけたらいいなという風に思っております。」