CTK制作の「青春の遺書」が第4回ヒストリーアワードで準グランプリを受賞しました!

2015年も間もなく終わりですね。
今年も多くのみなさんに支えられ、1年を通して様々なニュースをお伝えすることができました。
いつもCTKをご覧いただき、また取材にもご協力いただき、本当にありがとうございました。

さて、今年最後のブログは、いつもCTKをご覧いただいている皆さん、応援してくださっている皆さんへのご報告です。

CTKが開局25周年記念して制作した戦後70年特別番組「青春の遺書~陸軍特攻隊員渡辺静の生涯 野球への思いを胸に~」が、世界最大の歴史&エンターテイメント専門チャンネルであるCSのヒストリーチャンネルが主催する「第4回ヒストリーアワード」で、全国のケーブルテレビ局制作による、ご当地歴史番組55作品の応募の中から、準グランプリに選ばれました。

詳細と、審査委員長で、元NHKアナウンサーの松平定知さんの選評がこちらに載っていますのでご覧ください。
http://www.historychannel.co.jp/award/

この番組は、地元小諸商業高校野球部黄金時代を築きながら、甲子園への夢を戦争によって阻まれ、プロ野球選手として公式戦わずか2試合の出場で軍隊に入隊。特攻隊員として命を落とした「渡辺静」さんの足跡をたどりながら、渡辺さんの最期の言葉に託された思いに迫ると共に、戦争の悲惨さ、平和の尊さを伝えたいと制作したものです。

私は今回、取材、番組構成、そしてナレーション担当として携わらせていただきました。

社を挙げての特番として、社長プロデュ―スの下制作した今回の特番。
その中でも「後編」は、特攻隊ゆかりの地、鹿児島知覧、万世、鹿屋などを回り、特攻隊員たちの遺した遺書とその思いに迫った「前編」に続き、更に掘り下げたものとしてとして、1人の特攻隊員、渡辺静さんに迫った番組として制作しました。

青春の遺書後編③

今回の番組制作については、すでに1年ほど前から、小林カメラマンから「地元ゆかりの元プロ野球選手で特攻隊員として亡くなった渡辺さんを取り上げてみたい」と、強い思いを聞かされていたこともあり、5月に行った知覧特攻平和会館での取材で、実際に渡辺静さんの遺品を目にしたとき、「これは絶対に私たちが番組として伝えなければ。」そう思ったことが一番のきっかけとなりました。

青春の遺書後編②青春の遺書 後編①

その後、今回の番組を私と共に担当した掛川カメラマンと小林カメラマンの2人が、渡辺静さんの甥で元読売新聞記者の中島正直さんが渡辺静さんの人生を綴った一冊「白球にかけた青春」をたよりに、望月にある渡辺さんの生家を訪ね、偶然にも近くに住んでいた渡辺静さんの甥である、渡辺馨さんと奇跡的な出会いを果たします。

渡辺静さん生家

そこから、「白球にかけた青春」の著者、中島正直さんともお会いすることができ、更には、渡辺静さんと共に小諸商業高校野球部の黄金時代を築いた後輩の小林英次さん(取材当時90歳)とも出会い、お話を伺うことができたのです。

それが放送開始2週間前のこと。
奇跡的な出会いによって、ご遺族の方たちからのたくさんの証言を基に取材を積み重ねることができ、そして、番組としてお送りすることが叶いました。

もしこれがご遺族の方と出会うことができず何の手がかりもなかったら・・・今回の番組を作ることはできなかった。
共に制作したスタッフの熱意と、取材させていただいたたくさんの方々、そして、後編に関して、全て私たちに制作を任せてくださったプロデュ―サーである社長。関わった全てのみなさんに感謝の気持ちでいっぱいです。

戦後70年。このような番組を作ることができたことは、17年間番組制作に携わってきた中でも私にとって、大きな財産となりました。
みなさんへの感謝の気持ちを忘れずに、これからもみなさんに楽しんでいただける、ご期待に添える番組作りにまい進していきたいと思っています。

番組は、前編と後編を新年1月2日と3日の2日間に分けて放送します。
ぜひご覧いただければ幸いです。

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