23日(水)、コミュニティセンターでは、

小諸市と小諸市消費者の会が主催する「くらしの市民講座」が開かれました。

 

この講座は、市民に消費生活について知識を深めてもらい、生活の向上につなげてもらおうと、

年に3回、小諸市と小諸市消費者の会の共催で開かれているものです。

今年度2回目となったこの日は、東京財団の政策研究員で国土資源の保全プロジェクトに携わっている

吉原祥子(よしはら・しょうこ)さんが「グローバル時代の土地制度の課題~森と水をどう守るか~」と題して

講演を行いました。

吉原さんはまず、昨今外国資本による日本の森林買収が問題視されている中で

国が土地の所有者や所有権などについて現状を把握し切れていないと指摘し、

外資による森林買収よりも国の土地制度の不備に問題があると述べていました。

その上で吉原さんは、国の制度とは別に、

各自治体が定めている土地や地下水の所有に関しての独自の条例を紹介。

小諸市が昨年環境条例を改正し、地下水を「公水」と位置付けたことについて「大きな意義がある」と話し、

国と自治体がそれぞれに、土地制度の見直しや所有実態調査などを行っていくことが

必要だと述べていました。

このほか吉原さんは、諸外国の土地制度は日本よりも厳しく、整備が進んでいることを紹介し、

グローバル化が進む中で、日本も時代の変化に対応してルールを整備していく必要があると

強調していました。

参加した人たちは、メモをとるなどしながら吉原さんの話に熱心に耳を傾け、知識を深めている様子でした。

 

なお次回の市民講座は、来月2日(土)の午後1時30分から、コミュニティセンターを会場に行われます。

当日は、「リコーグループの環境経営と生物多様性保全活動」と題した講演が行われるほか、

小諸市環境大賞の入選作品や小諸の自然に関するパネルの展示も予定されています。