さて10月15日に閉館した旧小諸図書館の解体工事が24日から始まりました。

工事を前に、旧小諸図書館では今月15日から23日までの日程で

「小諸図書館さよならフェスタ~50年間ありがとう~」と題したイベントが行われました。

 

そのうち22日と23日の2日間にはメインイベントとして様々な企画が催され、

特に多くの人で賑わいました。

このフェスタは、旧小諸図書館の50年間の歴史を振り返るとともに、図書館への感謝の気持ちを

皆で共有しようと有志でつくる実行委員会と市立小諸図書館が主催したものです。

 フェスタでは、今年の夏に市民から募集したアイディアをもとに様々な催しが行われました。

 そのうち、22日(土)に行われた、「ライブ・ライブ・ライフ~50年間を語る~」と題した企画には、

市民らおよそ40人が集まりました。

このタイトルは、英語で図書館を意味する「ライブラリー」にかけているほか、人と本の共存という意味や、

図書館の歩みや歴史という意味が込められています。

企画では、これまで小諸図書館に深く携わってきた栁沢教育長や元小諸図書館職員の清水隆夫さんなど

4人が明治から現在に至るまでの小諸図書館の歴史や思い出話などを紹介しました。

ゲストらは、小諸図書館が古くから地域の人たちの善意やボランティアによって支えられてきたことや、

延滞料の制度を設けていた時期があったことなど、様々な歴史について詳しく話していました。

集まった人の中には図書館の運営に携わった経験がある人も多く、

度々うなずきながらゲストらの話に熱心に耳を傾けていました。

続いて、座談会として集まった人たちが自由に図書館の思い出を語り合う場が設けられました。

皆、ゲストに積極的に質問を投げかけたり、自身の図書館での思い出を振り返りながら

有意義な時間を過ごしている様子でした。

 また、座談会の最後には、今後の図書館のあり方についても意見が交わされ、

「ネット社会の中でも蔵書はきちんと残してほしい」

「子どもが下校した後に立ち寄れるような場所であってほしい」

などといった希望が挙げられていました。

このほか会場では、小諸図書館の歴史を振り返る場として様々な展示が行われ、貴重な本や写真、

それに市民から募った小諸図書館の絵などが並びました。

また、3月に最終回を迎えた「お話の世界旅行」も復活し、多くの子どもたちで賑わっていました。

様々な企画でフェスタが盛り上がる中、

1階一般室では、感慨深い表情で壁に図書館へのメッセージを綴る人の姿が見られました。

 市民のアイディアで実現したこのメッセージ企画。

壁には、図書館への感謝の気持ちが所狭しと書き込まれ、会場を鮮やかに彩っていました。