長野県では、観光地域づくりの中核となる人材を育てようと、
今年の6月から「信州・観光づくりマネジメント塾」を開いています。
そのうち、9月から11月に行われた3回の講座では小諸市を題材に取り上げており、
受講生たちは小諸市内の至る所を視察して小諸の観光振興策について考えてきました。
8日(土)には、菱野温泉「薬師館」を会場に、
受講生たちが考えた観光振興プランの発表が行われました。
この日は、「信州・観光づくりマネジメント塾」の受講生のほか、
栁田市長、市内の観光関係者などおよそ50人が集まりました。
冒頭、挨拶に立った栁田市長は、
「小諸をテーマの場所として選んでもらったことを嬉しく思う。これからの発表が楽しみだ」などと述べていました。
「信州・観光づくりマネジメント塾」は、長野県の「観光地域づくり」の中核となる人材を育てようと
県と社団法人信州・長野県観光協会の主催で今年度から行われているものです。
年間10回のプログラムを2年間に渡って受講するというもので、
塾長には、小諸市出身で、立教大学観光学部 特任教授の清水愼一(しんいち)さんが着任。
受講生は観光局の職員など、全員が県内各地で観光に携わっている人たちです。
この日は、「へそガッツチーム」「今夜がヤマダチーム」、「ホテルSKCチーム」、それに、
「でか信チーム」とユニークな名前の付いた4つの班に分かれて発表が行われました。
そのうち、「今夜がヤマダチーム」は「賑わいのある商都小諸市」をキーワードに発表しました。
中でも重点事業として停車場ガーデンの活用を大きく掲げており、夏場のビアガーデンや、
新鮮な野菜を販売する「農産物マルシェ」を開いてはどうかなどと提案していました。
また、「バル」と呼ばれる食べ歩きのイベントをチケット制で行い、
しなの鉄道と協力して乗客に販売することで軽井沢や上田からの集客を狙うなど、ユニークな提案も行われました。
その他、最後に発表を行った「でか信チーム」は、「こもろデザイン事業」として、
小諸市のロゴを作ることなどを提案しました。
また、期間限定で軽井沢駅から小諸駅までのイベントバスを運行し、
軽井沢を訪れる観光客が小諸に足を運ぶきっかけを作りたいなどと話していました。
集まった人たちは、受講生たちの力のこもった発表に熱心に耳を傾けていました。
全ての発表が終わると、審査が行われました。
ユニークさ、実現の可能性、効果の大きさ、それにプレゼンテーションの4つの項目で審議が行われた結果、
全ての項目において「今夜がヤマダチーム」がトップに立ち、優勝となりました。
信州・観光地域づくりマネジメント塾では、最終的には、
受講生たちがそれぞれの地域に帰って地域振興の中核として活躍する人材になることを目標としており、
残り1年半の講義の中で、そのためのノウハウをしっかりと身に着けてもらいたいとしています。
開講当時は小諸のことをほとんど知らなかったという受講生も、
市内の視察などを行って小諸について学ぶ中で小諸のことが大好きになったなどと話していました。