今年で25回目を迎える「小諸市短詩型文学祭」の表彰式が、1日(土)、文化センターで開かれました。
この日は、受賞者を始め関係者らおよそ55人が集まりました。
式ではまず始めに、小諸市文化協会の小池平一郎会長が挨拶に立ち、「心の響きを伝える美しい文芸を継承するために、これからも努力していきたい」と話しました。
この文学祭は、短歌や俳句、川柳といった作者の想いを短い言葉で綴る「短詩型文学」を発展させようと、毎年、文化協会の主催で行われているものです。
25回目を迎えた今年は、小諸市を中心に東信地区の短詩型文学愛好者から、短歌・俳句・川柳の部合わせて、105点の作品が投稿されました。
また短歌・小学生の部には、水明小学校の6年生29人からも作品が寄せられています。
表彰式では、それぞれの部門の受賞者らに、小池会長から表彰状が手渡されました。
今回、小諸市からは、短歌の部で1人、俳句の部で2人が特選に選ばれたほか、各部門で多くの人が入選を果たしています。
それではここで、特選に選ばれた小諸市の皆さんの作品をご紹介していきます。
まずは短歌の部です。
市内御幸町の森泉克子(もりいずみ・かつこ)さんの作品、
「半年の治療解(と)かれて秋風に背を押されつつ病院を出(い)づ」が選ばれました。
短歌・小学生の部では、特選にあたる優秀に、水明小学校6年の岡村帆乃(ほの)さんの作品、
「夏の空 雲一つない水色のきれいな空にふくらむ心」が選ばれました。
同じく短歌・小学生の部 優秀に、水明小学校6年の鈴木澄一(すみかず)さんの作品
「ぼくの指つめがはえてる少しずつのびてきているつめがのびてる」が選ばれました。
続いて俳句の部です。
市内甲の一柳(いちやなぎ)はるみさんが
「蜘蛛の囲(い)を邪魔せぬやうにくぐりけり」、
そして、
「石蕗(つわ)の花海は昼より暮れ初(そ)むる」の2句で特選を受賞しています。
同じく俳句の部、3句目には、市内古城の大井美恵子さんの作品、
「月あかり補聴器の耳澄(すま)しけり」が選ばれました。
最後に川柳の部。
特選受賞者はいませんでしたが市内相生町の掛川タユ子(たゆこ)さんが
「しがらみを一つほどいて楽に生き」、
そして、
「迂回路で見つけた種が実を結ぶ」の2句で入選を受賞しています。
なお、式の後には、講師を交えての分科会が開かれ、応募作品の選評などをしたということです。