『小諸市重要有形文化財の指定について (20.5.22)』

           
        Posted on 2020年 6月 9日      
     
       
市内氷区にある氷遺跡から出土した氷式土器と、 市内八満の石神遺跡から出土した土器などが、 極めて重要な考古資料であると評価され、 小諸市の重要有形文化財に指定されました。
氷遺跡は氷区にある縄文時代晩期末の集落遺跡です。 今回登録された氷式土器は、平成8年に 県道である立科小諸線バイパスを建設するにあたって 市が発掘調査を行なった際に出土したものです。 調査によると、 これらの土器は縄文晩期末から弥生前期に属します。
こちらの浅鉢は 縄文時代晩期から 弥生時代前期に流行していた模様が刻まれています。 氷遺跡は、このように土器の模様から いつの時代に作られたものか知ることができ、 弥生時代の文化について知る上で鍵となる 貴重な遺跡として全国に知られています。

望月さん 「氷式土器は川辺地区の氷区にあります。 氷遺跡から出土した土器です。 浮線文や変形工字文と言われる模様が付いているのが特徴的でして、 縄文時代晩期から弥生時代の初めにかけての時代のものとされています。 氷式土器につきましては中部高地、八ヶ岳を中心とした 長野県、山梨といった地域に 広く同じ形式の土器が見つかっておりまして、 この地域の縄文時代晩期から 弥生時代初めの時期を示す目印のような土器になっております。 広がりも東北地方の亀ヶ岡文化の地域と接してまして、 南の方では東海地方まで広がっておりますので、 縄文時代から弥生時代に変わる時代を知るうえで 重要な資料となっております。 氷式土器につきましては時代が縄文時代から稲作を中心とした 弥生文化に時代が移っていく中の資料になります。 この土器を手掛かりにこの地域が縄文時代の文化から 稲作を中心とした弥生時代の文化に変わっていくことを 理解していくための重要な指標となる資料として 重要なものとして今回小諸市の重要有形文化財に指定されました。 また、今回はもう一つ、市内八満の石神遺跡から出土した、 縄文土器や土偶など計64点も市の重要有形文化財の 指定を受けました。 これらは平成3年の上信越自動車道建設工事の際 行われた調査で採集されたものです。
出土したもののうち、 遮光器土偶は県内でも類例のない貴重なものです。 またネックレスや 耳飾りなどの装飾品も数多く出土しています。
石神遺跡から出土した 板状土偶は通常の土偶よりも薄く、 首にはネックレス、パンツも履いていて 背中にまで模様があるのが特徴です。 このように細部まで装飾がある土器は珍しく、 これらの出土品は縄文時代後期から晩期にかけての 生活様式、生業、信仰などを理解するうえで 重要な考古資料として学術的に高い価値を持ちます。   望月さん 「石神遺跡につきましては北大井地区の八満にあります 遺跡から出土した遺物のうち、 縄文時代の前期から晩期の遺物を指定しております。 特徴といたしましては優れた装飾の土器も 注目されるんですけれども、 それ以外にも人の形を模った土偶ですとか、 人の顔の装飾が付いた土器ですね。 そのほか非常に小さなミニチュア土器と言われるもの、 耳飾りですとか骨角器、 骨で作った土偶などが見つかっていることが特徴的です。 板状土偶ですとか耳飾りとかいったものからはですね、 当時の人々の装身具の付け方ですとか そういった服装をしていたかといった部分が読み取ることができます。 また顔面の模様をふした土器ですとか、 通常の生活には使なそうなミニチュア土器と言われるもの、 遮光器土偶なんかからは当時の信仰の様子ですとか 当時の人々の精神的な世界の文化を読み取ることができます。 長野県の縄文土器というと国宝の縄文のビーナスですとか 仮面の女神といった土偶が見つかっている 八ヶ岳の西側茅野市を中心とした地域が有名なんですけれども、 浅間山の南側、小諸市を中心とした浅間南麓にも 豊かな生活と豊かな精神的な文化を持った人々が 暮らしていたということを示す重要な資料として 今回重要文化財としての指定を受けました。」
     
   
 
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