『ジャスコのある街で育ったあなたの物語「JUSCOTOWN」作者の2人に聞く(26.2.9)』

           
        Posted on 2026年 2月 20日      
     
       

これはかつてジャスコのある街で育ったあなたの物語―。

 

今回は私後藤理恵が、

市内にあるカフェ「ノベルズ」で出会い、購入した本、

佐久市に住むライターユニット

「中野ザコ」さんが出版したエッセイ集

「JUSCOTOWN」をご紹介します。

 

「中野ザコ」は、

佐久市に住むフリーライターナカノヒトミさんと、

同じく佐久市に住むフリーライターのざこうじるいさん。

2人によるライターユニットです。

 

ナカノヒトミさんは佐久市出身。

佐久市を離れ長野市などで仕事をしていましたが、

3年前に佐久市にUターン。

3児の母でもあります。

 

ざこうじるいさんは佐久市で中学・高校時代を過ごし

いったんは東京に出ますが佐久市に戻り結婚。

4人の子どもを育てています。

 

ライターとして活躍していた二人が出会い、手掛けたのが

エッセイ集「JUSCOTOWN」。

ジャスコのある街で育ちイオンとともに暮らす2人が

「この場所の暮らしの魅力を言葉にしたい」と執筆を開始。

去年12月に自費出版しました。

 

ナカノさん

「東京とか他の県から友達が来た時に連れて行ったり

案内する場所が佐久市にないな。

というところが結構あって、

隣の小諸にできた新しいお店に連れて行ったりとか、

御代田町のお店に連れて行ったりとか

近隣の場所ばっかり無意識に連れて行っちゃっているな

という思いがあって。

本当はいい場所がたくさんあるはずなのに

それがぱっと出て来なかったりそう思っちゃう自分も嫌だし

そもそも地元好きなのになんでなんだろうと思う気持ちが結構あって、

何か形にできたらいいなというのがありました。

ジャスコタウンというネーミングはもともと長かったんですけど、

ミドルライフジャスコタウンという、

ちょうどいいジャスコのある街の暮らしみたいなタイトルにしていたんですけど、

長くて伝わりづらいかなと思って思い切って

ジャスコタウンの方がいいんじゃないかなというふうに2人で決めました。」

 

 

ワタシはこの街の中心にいる。26年前からずっといる。

この街はワタシあっての発展を遂げた。―

このワタシとはジャスコ佐久平店。

現在のイオンモール佐久平店のこと。

その後に出てくるあなたとあの子は

ざこうじさんとナカノさん。

ジャスコ目線で書き綴られる「はじめに」の章。

読む人を一気にひきつけます。

 

ざこうじさん

「はじめにを書いたのはエッセイ書き終わった後で、

はじめにと終わりに何書こうかなと思ったときに気持ちがゆるんでいて、

楽しいことを書こうと思って思いついたことを書いたんですけど、

実は最初はべらんめい調のてやんでーみたいなキャラだったんですけど、

見せたら「ジャスコって女子じゃない」っていう感じになって

じゃあ私にしようかなとなって私になりました。

きっとジャスコに来た人たちっていっぱいいて、

その人たちも実は大切な思い出がたくさんあるんだよ

というのを思い出させるような最初の入り口にしたかったなと思っていました。」

 

その後の章には、ジャスコを始め、佐久市内のお店と

ナカノさん、ざこうじさんそれぞれの

人生のエピソードが13のエッセイで綴られています。

 

ナカノさん

「私結構題材に今ないお店とか、自分が働いていたファミレス、

今ないファミレスだったりを載せていて、

それはいつか個人で書きたいなと思っていたんですよ。

でも自分が本当に個人的なことばかりだったので、

書いても面白いと思うのかなというのがあって。

ただ今回街というくくりで1冊本を出したので

ここなら書けるかなと思って書いたというのが結構ありますね。

金龍という餃子屋さんとかコックボーイというファミレスは今ないんですけど、

人に話すといい店だったよねと話題に上がるので書いて良かったなと思うし

自分の思い出が昇華されたような思いになりました。」

 

ざこうじさん

「私子どもに障害がある子がいて、

生まれてきてずっと育ってきたんですけど、

できないことがあったりして他と違うことがたくさんあるんですけど、

そういうことが人を好ききらいになる判断材料になるわけではなくて

そういうことも含めて、足りないものも含めて、好きだよ

ということが愛ということなのかな、とか

自分で口にすると恥ずかしいですけどそういうこととか、

東京で疲れ切って帰って来たんですけど、

東京から帰って来たときにずかずか入ってくる地元の田舎臭い関係性があって、

でも実はそれにすごく救われて元気になっていったこととか、

長いこと専業主婦をしていたんですけど、

子育てをしているときに孤立感や劣等感を感じたりして、

夫は社会に出て行く、私には社会的なつながりができるんだろうかと思っていた時に、

直接つながってくれる関係性ができたとか

そういう自分が救われて来た関係性のことを

エピソードとして書いたなと思っています。」

 

誰もがたどってきたであろう、

なんでもない地方都市での暮らしに、

自分の人生を重ねながら読む人も多いかもしれません。

 

ざこうじさん

「どうしてもジャスコは象徴的に描いたんですけど、

佐久平で降りてジャスコの看板があることに景観が悪いとか、

できた当時とかは商店街にとってあまり良くないとか批判もあって、

でも私たち中高時代をジャスコとともに過ごして

ジャスコがなかったら行くところなかったし、

今度子どもができたら子どもと一緒に行く場所になって

子どもが中学生になったら中学生同士で遊ぶ場所になって

一見批判されがちのものでも見方を変えればいいもの、

大事なものというのがあるなと思って、

それは他のものにも言えると思って、

見方の転換みたいなものができたら

自分たちの街をもっと好きになれるかなと

そういう意味で自己肯定感みたいなものができたらいいな。

それを若い人にも思っておほしいし

子どもたちにも思ってほしいなと思っていました。」

 

最後にお二人からメッセージをいただきました。

 

ナカノさん

「結構個人的な話に一見思えるかもしれないんですけど、

一話一話共感できる部分があるんじゃないかなと思うので、

世代問わずぜひ手に取っていただけたら嬉しいと思います。

結構読んでくださった方の感想もいただくことも多いんですけど、

あまり本を読まない人も読みやすい、

テンポよく読めるとおっしゃってもらうことが多いので、

普段あまり本を読まないけど挑戦してみようかな

という方にもおすすめの一冊なのでお願いします。」

 

ざこうじさん

「これ読んでもらった方は分かると思うんですけど、

食べ物の話がでてきて、もうなくなっちゃったお店もあるんですけど、

多分読んでいるとすごくお腹が減ってくるお話なのでぜひ読んでいただいて、

足を運んで地域にあるおいしいものを食べたり、

この本に出て来ないところでも

自分のまちにいっぱいあるおいしい物とか

それにまつわる思い出とかを

思い出してもらえるとうれしいと思うのでぜひ読んでみてください。」

     
   
 
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