『風穴講演会(20.1.26)』

           
        Posted on 2020年 2月 4日      
     
        市内氷区に残る天然の冷蔵庫、「風穴」。 地域の歴史財産である「風穴」について学ぶ講演会が 26日(日)、安藤百福センターで開かれました。 この講演会は 氷区民有志でつくる 「氷風穴の里保存会」が開いたものです。
「氷風穴の里保存会」では、 風穴に関する知識や関心を広げるため、 定期的に学習の機会としての講演会を開いています。 この日は、保存会の会員や市民の他、 おととし、小諸で行われた風穴サミット以来 保存会と交流のある 群馬県下仁田町の荒船風穴の関係者など 100人以上が参加しました。 講師を務めたのは、 群馬県立吉井高等学校教頭の飯塚聡さんです。 今回のテーマは 「蚕種貯蔵風穴の歴史と制度 ~上信地域の風穴の歴史的位置づけ~」です。 飯塚さんは、風穴で貯蔵されてきた蚕の歴史について 当時の制度などを紹介しながら説明。 また、小諸の風穴が長野県の中で トップの生産量を誇っていたことについて 次のように述べました。 「これがこの当時明治40年代から 大正にかけて蚕種製造の中心地。 ここは長野でもトップです。 明治42年の記録ですけれども107、108万枚。 この氷風穴、それから小諸風穴プラスアルファ。 この地域の風穴だけで 長野の全体のトップの生産量を出している。」
参加した人たちは小諸の風穴の歴史や、 地域に残る風穴を保存活用している 全国の取り組みについて 興味深そうに聞き入っていました。 またこの日は講演会の前に温風穴見学会も行われました。 温風穴はその多くが冷風穴と共に存在し、 冷風穴と違って暖かい風が吹き出ているものです。 そのため、冬場の早朝は外気との温度差で 湯気が出ていることもあり 早咲きの植物を見ることもできます。 氷風穴の里保存会では、 今後もこうした見学会や講演会の開催を通し、 より多くの人に地域の財産である風穴について 興味をもってもらいたいとしています。     
   
 
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