『語らう まちば学 第1回「ジェンダーを語ろう」 (23.7.23)』

           
        Posted on 2023年 8月 7日      
     
        小諸図書館の管理運営を担うNPO法人 本途人舎が 「語らう まちば学」を始めます。 第1回はジェンダーをテーマに、 7月23日(日)に市民交流センター会議室で行われました。
NPO法人 本途人舎では、 「本を基盤とした私たちのまちづくり」を掲げ、 人々がまちづくりへの行動を起こすきっかけとなるような 読書推進活動を行っています。
「語らう まちば学」は、〝答えのない問い〟をテーマに、 日常の視点から考え、参加者同士で聴きあい、語らう会です。 第1回のテーマは、 「ジェンダーを語ろう ~1970年代の第2波女性解放運動が伝えたかったこと~」。 3回シリーズにわたって語り合います。
参加者は申し込み時にテキストをもらい、事前に読んで参加。 今回は、「かけがえのない、大したことない私」という本から 抜粋したコラムを使用しています。 この本は、1970年代の女性解放運動の 代表的人物として語られる田中美津さんの インタビューや雑誌掲載文をまとめたものです。
第1回のゲストスピーカーを務めたのは、 ノンフィクション作家であり 中国語圏の映画字幕翻訳も多数手掛けている 田村志津枝さん。 当時の女性解放運動に自らも関わっていた田村さんは、 経験から伝えたいこととして貴重な意見を語りました。
田村さん 「「ウーマン・リブ」って言って 「女性が自由に生きるように」とか言って 旗掲げた途端に、男中心のこの社会では 1才でも若い女の方がなんかいいというようなものが 刷り込まれてるもんだから思わず 1才歳を若く言ってしまったっていう、 そういうようなものって みんな抱えてると思うんですよね。 それで私は自分の経験から言うと、 そういうようなものが もう刷り込まれているから、 やっぱり自分の意識を改革する・ 自分の行動を改革する、 そういうことを努めてやっていかないと この社会を変えるような力には なりえないって思うんですね。」 参加者らは、生まれ育った土地や職場など、 自身を取り巻く環境から 日々感じていたジェンダーへの考えを、 思い思いに発しました。 談義を通して、自分が感じていることを 言葉にして伝える訓練 日頃からしておくべきだと それぞれが気付く場面も。   皆、1人1人の言葉に真剣に耳を傾けている様子でした。 会の最後は、次回語り合いたいテーマが 次々と挙がりました。
参加者 「今回すごい世代もいろんな人たちが集まって、 やっぱりこうやって面と向かって 対話して声を聞いて人の言葉を待って っていう時間って本当に今すごく少ないから、 すごい貴重な時間だったなと思いましたし、 やっぱり人の言葉を聞くと 自分の考えっていうのも また次に進んでいくなっていうのを 改めて思いました。」   参加者 「今LGBTとか障害者っていうのは とても今注目されています。 そのなかでこのウーマンリブ(女性解放運動)は 今につながる運動だと思うんですね。 やはりもっと多くの女性、 できれば男性も入っていただければ お互い理解あるのではないか。 まだまだ日本っていうか 長野…私の住んでいる長野市もそうですけれども、 まだまだ男性社会っていうか、 女性もそれに当たり前としている風習というか 風潮があるのでね。 とてもいい会だと思いました。」
大林さん 「私たちが普段生活しているなかで、 ちょっとした疑問とか 「あれ、これどうなっているんだろう」っていうことを、 深いところで一緒にみんなと対話をする。 「私はこう思っているんだけどあなたはどう思う?」 っていうことを自然にやっていけるようになるといいな、 対話をする機会を作りたいなというのが、 やってみようと思ったきっかけです。 ニュースとかでも男女雇用均等法ですとか いろんな問題が取り沙汰されているなかで、 でも実際生活のなかで 私たち一体どんなふうに感じているんだろう、 どんな生き辛さを持っているんだろう っていうところに一番身近な… 私自身も女であるっていうところもありましたし、 そこで一緒にやろうって言ってくださった ゲストスピーカーの田村さんとも話をするなかで、 じゃあ第1回目としてやってみようかというふうになりました。」 皆さんいろんな〝気付かないけれども感じているバリア〟 っていうものがあったりとかして、 私自身も気付かされて 「あ、自分もそうだったかもしれない」っていう、 やっぱりいろんな人と対話することによって 気付いて考えるきっかけにはなったなぁ というふうには思います。」
次回は9月2日(土)に、 市民交流センター会議室で開催予定。 「語らう まちば学」は、テーマに合わせて ゲストスピーカーも変えながら 自由に行っていくとしています。     
   
 
TOP