『荒堀区夜明かし念仏(14・3・20)』

           
        Posted on 2014年 3月 24日      
     
       

荒堀区にある薬師堂では、20日(木)、市の重要無形文化財にも指定されている、

「夜明かし念仏」が行われました。


この日は、区民を中心に、

近隣地域の住民などおよそ60人が集まる中、

区の有志でつくる「夜明かし念仏保存会」の会員が

道場の中央に組まれたやぐらの中で、

伝統の念仏を唱えました。

荒堀区の夜明かし念仏は、先祖の冥福や家内安全、

それに豊作を祈願して、

毎年、春の彼岸に合わせて3月20日に行われています。

江戸時代から行われており

400年以上の歴史を持つ、この「夜明かし念仏」。

かつては翌朝まで念仏を唱えていたことから、

この名前がついたといわれています。

昭和46年には市の重要無形文化財にも指定されました。

保存会の会員たちは、

地域に脈々と受け継がれてきた伝統文化を守ろうと活動しており、

この日も真剣な表情でおよそ1時間にわたって念仏を唱えていました。

集まった人たちは、太鼓や鉦を打ちながら唱えられる

念仏の独特の節回しに聴き入っているようでした。

一段落したところで、

区の子どもたちが参加しての数珠回しが行われました。

数珠回しは、子どもたちの健やかな成長や家族の健康を願って

行われるものです。

参加した人たちは、

およそ8メートルの長い数珠を、

会員らの掛け声にあわせて元気に回していました。

また、子どもたちは、

途中、念仏に使われる太鼓や鉦を鳴らすなど、

大人たちの所作をまねて楽しそうに行事に参加していました。

夜明かし念仏保存会では、

今後、若い世代にも呼びかけながら、

この伝統文化を継承していきたいとしています。

     
   
 
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