『荒堀区 夜明かし念仏(15.3.20)』
20日(金)、荒堀区の薬師堂では、
市の重要無形文化財にも指定されている
「夜明かし念仏」が行われました。
この日薬師堂内に設けられた道場では、
地元の人や観光客およそ30人が見守る中、
区民有志で作る「夜明かし念仏保存会」の会員らが
念仏を唱えました。
荒堀区の夜明かし念仏は、
浄土系「時宗」の開祖である一遍上人の踊り念仏を元に、
江戸時代から400年以上続けられているものです。
先祖の冥福や地域の安全を願い、
春の彼岸に合わせて毎年3月20日に行われています。
昭和46年には、市の重要無形文化財にも指定されました。
かつては朝まで念仏を唱えていたことから
「夜明かし念仏」と名づけられいますが、
現在は夜7時から1時間ほど念仏を唱えています。
この日薬師堂内には念仏に合わせて太鼓や鐘の音が響き渡り、
厳かな雰囲気に包まれていました。
念仏に続いては、数珠回しが行われました。
これは、1000個の玉を繋いだ、長さおよそ8メートルの数珠を
皆で手に持って回していくもので、
子どもの健康と成長への願いがこめられています。
参加した区内の子どもたちは、大人たちのまねをしながら
楽しそうに数珠を隣の人に回していきました。
「夜明かし念仏保存会」では、若い人たちにも呼びかけながら、
伝統あるこの行事を今後も続けていきたいとしています。