『第27回 小諸・藤村文学賞 入賞作品発表(21.6.28)』

           
        Posted on 2021年 7月 9日      
     
        ことしで27回目を数える 「小諸・藤村文学賞」の入賞作品が決定し、 先月28日(月)に記者発表が行われました。
「小諸・藤村文学賞」は、小諸にゆかりある文豪、 島崎藤村の生誕120年、没後50年の年から、 毎年行われているもので、 ことしで27回目を数えます。 応募者の自己啓発や 応募作品を通じた交流の機会を生むことが ねらいとなっています。
エッセイが対象で ことしも国内外から1899作品が寄せられました。 選考委員を務めるのは作家など4人です。 事前に予備選考に残った作品を郵送。 先月20日にWeb会議ツールZoomを使用し、 最終選考が行われました。
入賞作品が発表されたこの日も、 座長である詩人の江尻潔さん以外の3人の選考委員は オンラインで参加。 一般、高校生、中学生、それぞれの部ごとに、 最優秀賞が1人、優秀賞が2人、佳作が5人、 あわせて24人の入賞が発表されました。
一般の部、最優秀賞に選ばれたのは、 愛知県新城市在住の菅沼博子さんの作品 「認知症の母が詠んだ俳句」です。
この作品は、認知症を患った作者の母が、 亡くなる前に書いた俳句をもとに、 母の面影を追った作品です。
認知症の母に振り回されたと思っていましたが、 俳句を読み解くことで、 母自身も日々孤独や辛さを抱えていたことを理解した作者。
最後まで生き抜いた人生だったことを知り、 その俳句が今、作者自身の支えになっていることが つづられています。
この作品は4人の審査員の中で3人が投票。 作中の俳句のレベルが高いことにも触れ、 淡々とした文章の中に、作者の深い思いが込められていると 高い評価を得ていました。
その他、高校生の部、中学生の部の入賞作品も発表。 コロナ禍の影響を受け、自分自身を見つめなした作品や 社会や学校との関わりをつづった作品などが多く、 若い世代の意見が素直に表れていました。
小諸市内からは、27作品の応募がありましたが、 受賞作品はありませんでした。
なお、先月から募集が始まった 第28回小諸・藤村文学賞には、 小諸市民や小諸に通学する学生に授与される、 市長賞と教育長賞を新たに創設。 事務局は、多くの市民らに 作品の募集を呼びかけていくとしています。
「小諸・藤村文学賞.」の表彰式は、 藤村忌にあわせ、来月21日(土)に予定。 なお表彰式も新型コロナ対策として Zoomでの開催を検討しているということです。     
   
 
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