『第25回 小諸・藤村文学賞 入賞作品発表(19.6.24)』

           
        Posted on 2019年 7月 4日      
     
        ことしで25回目を数える 「小諸・藤村文学賞」の入賞作品が決定し、 先月24日(月)に記者発表が行われました。 「小諸・藤村文学賞」は、小諸にゆかりある文豪、 島崎藤村の生誕120年、没後50年の年から、 毎年行われているもので、 ことしで25回目を数えます。 応募者の自己啓発や 応募作品を通じた交流の機会を生むことが ねらいとなっています。
「小諸・藤村文学賞」は、エッセイが対象で ことしも国内外から2513作品が寄せられました。 事務局で2回の予備選考を行い、 記者発表の前日、23日に3人の選考委員による 本選考を実施。 24点の入賞作品が決定しました。 書くことの必然性がテーマに表れていること、 得難い経験が書かれていること、文章のテンポや爽快感などが、 選考のポイントとなりました。 一般の部、最優秀賞に選ばれたのは、 岡山県備前市の片山ひとみさんの作品です。 「御守りの飯台」と題されたこの作品。 「いらない」と反発しながらも、 瀬戸内の慣習として父から 嫁入り道具に飯台を持たせてもらった主人公が、 知人のいない転勤先で、 飯台で作った岡山の郷土料理「ばら寿司」を振る舞い、 嫁入り道具の飯台が近所付き合いに一役買うという話です。 作者は、同じ釜の飯を食べて、 近所の人とのつながりが強くなることで、 父が家族や自分を守る道具として 飯台を持たせてくれたことを実感します。 生活感があり、瀬戸内地方の慣習や、 親の思いが素直に表れている点が 評価されました。 その他、 高校生の部、中学生の部の入賞作品も発表。 作者の経験を題材にし、作者の成長や、 前向きな姿勢を表した作品が多く見られました。 今回は、初めて応募した人が多いことや、 50代、60代からの応募が多いことが 傾向として見られました。 小諸市内からは、49作品の応募があり、 そのうち中高生からは、38作品が寄せられましたが、 受賞はなりませんでした。 「小諸・藤村文学賞.」の表彰式は、 藤村忌にあわせ、来月21日に予定されています。     
   
 
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