『第24回小諸・藤村文学賞 表彰式(18.8.21)』
ことしで24回目となる「小諸・藤村文学賞」の表彰式が
藤村忌前日の21日(火)、
ステラホールで行われました。
「小諸・藤村文学賞」は、 小諸ゆかりの文豪、島崎藤村の生誕120年、 没後50年の年である平成4年に 創設されたものです。 募集対象はエッセイです。 24回目の開催となることしは、 国内外から2682作品が寄せられました。 表彰式には、入賞者24人のうち21人が出席。 小泉市長から賞状を受け取りました。 一般の部、最優秀賞に選ばれたのは、 埼玉県春日部市在住の 高野千恵子さんの作品、 「水の手引き」です。 高野さんは昨年度にも、佳作賞を受賞しています。 小諸市内からは中学生の部で2人が入賞。 応募当時、芦原中学校2年生だった 影山ここみさんの「オニヤンマ」は 優秀賞1席に選ばれました。 亡くなった曾祖父と曾祖母が オニヤンマに姿を変えて お盆に様子を見に来てくれたというエピソードから、 人と過ごす時間の大切さをつづった作品です。
小諸東中学校3年生だった 豊田真希さんの「いつか言えたら…」は 佳作賞4席に選出。 幼いころに亡くなった母への感謝の気持ちを 素直な文章で表現しています。
一般の部最優秀賞作品、 高野さんの「水の手引き」を、 市内外で朗読活動を行う 和田嘉壽子さんが読み上げました。 中学生の頃、両親の離婚をきっかけに 母親とともに 千葉県佐原市に移り住んだ高野さん。 引っ越しして間もない頃、 川のほとりで観光船の船頭を務める 初老の女性と出会います。 環境の変化で複雑だった高野さんの心を その女性の言葉が勇気づけました。 『なあ、いいかい。ここいらの女はな、 どんな生業だって、水と緑がある。 子供のために、生きるために、 男以上の力と勇気をつけろと水に鍛えられ、 諭され、そしてずうっと慰められている。 水は女の手引きなんだよ』
この言葉に鼓舞された高野さんは、 中々言えなかった高校進学の希望を 母親に伝えることができました。 佐原の人との出会いや土地の特性によって、 一人の少女の人生が切り開けたという内容が、 見事な文章力で表現された作品です。 「佐原が私の中で今も生き生きと息づき、 輝きを失わないのは、 私がそこに住む人たちの温かいまなざしと、 そっと背中を押してくれたぬくもりに救われ、 そうやって人を思いやる心の尊さを 教えてもらったからにほかありません。 こんな私の思いに共感してくださり、 歴史ある藤村文学賞の作品として 世に送り出す機会をくださったことに 改めて御礼申し上げます。」
入賞者24人の作品をまとめた作品集は 小諸図書館をはじめ、全国の図書館などに配布され、 自由に閲覧できるということです。
「小諸・藤村文学賞」は、 小諸ゆかりの文豪、島崎藤村の生誕120年、 没後50年の年である平成4年に 創設されたものです。 募集対象はエッセイです。 24回目の開催となることしは、 国内外から2682作品が寄せられました。 表彰式には、入賞者24人のうち21人が出席。 小泉市長から賞状を受け取りました。 一般の部、最優秀賞に選ばれたのは、 埼玉県春日部市在住の 高野千恵子さんの作品、 「水の手引き」です。 高野さんは昨年度にも、佳作賞を受賞しています。 小諸市内からは中学生の部で2人が入賞。 応募当時、芦原中学校2年生だった 影山ここみさんの「オニヤンマ」は 優秀賞1席に選ばれました。 亡くなった曾祖父と曾祖母が オニヤンマに姿を変えて お盆に様子を見に来てくれたというエピソードから、 人と過ごす時間の大切さをつづった作品です。
小諸東中学校3年生だった 豊田真希さんの「いつか言えたら…」は 佳作賞4席に選出。 幼いころに亡くなった母への感謝の気持ちを 素直な文章で表現しています。
一般の部最優秀賞作品、 高野さんの「水の手引き」を、 市内外で朗読活動を行う 和田嘉壽子さんが読み上げました。 中学生の頃、両親の離婚をきっかけに 母親とともに 千葉県佐原市に移り住んだ高野さん。 引っ越しして間もない頃、 川のほとりで観光船の船頭を務める 初老の女性と出会います。 環境の変化で複雑だった高野さんの心を その女性の言葉が勇気づけました。 『なあ、いいかい。ここいらの女はな、 どんな生業だって、水と緑がある。 子供のために、生きるために、 男以上の力と勇気をつけろと水に鍛えられ、 諭され、そしてずうっと慰められている。 水は女の手引きなんだよ』
この言葉に鼓舞された高野さんは、 中々言えなかった高校進学の希望を 母親に伝えることができました。 佐原の人との出会いや土地の特性によって、 一人の少女の人生が切り開けたという内容が、 見事な文章力で表現された作品です。 「佐原が私の中で今も生き生きと息づき、 輝きを失わないのは、 私がそこに住む人たちの温かいまなざしと、 そっと背中を押してくれたぬくもりに救われ、 そうやって人を思いやる心の尊さを 教えてもらったからにほかありません。 こんな私の思いに共感してくださり、 歴史ある藤村文学賞の作品として 世に送り出す機会をくださったことに 改めて御礼申し上げます。」
入賞者24人の作品をまとめた作品集は 小諸図書館をはじめ、全国の図書館などに配布され、 自由に閲覧できるということです。