『第86回 蓮峰忌(13.2.28)』
先月2月28日は、小諸義塾の創設者である木村熊二(きむら くまじ)の86回目の命日でした。
この、命日に合わせて、市民有志でつくる「小諸義塾の会」の会員らが木村熊二を偲ぶ会として
「蓮峰忌」を中棚荘で執り行いました。
木村熊二は、小諸に教育文化の芽をうえ、学問を志す青年たちに大きな影響を与えた教育者です。
明治26年に、島崎藤村や鮫島晋(さめじま しん)らを教師に迎え、小諸義塾を創設。
小諸の教育の先導をきってきました。
この日は「小諸義塾の会」の会員ら、およそ30人が集まりました。
挨拶に立った、会長の有賀勇(あるが いさむ)さんは、
「小諸義塾が素晴らしい学校であったことを事あるごとに思い返して
木村熊二をはじめ、職員や義塾を支えた小諸の政治家、財産家に感謝を捧げたい」と述べていました。
続いて、集まった会員らは、木村熊二が作詞した「小諸の春」を合唱しました。
歌い終わると、会員の女性ら2人が木村熊二の遺影に花を手向け全員で熊二の功績を偲びました。
最後に、「小諸義塾の会」会員の田澤義寛(たざわ よしひろ)さんが現在、懐古園の二の門跡の石垣にある
「木村熊二のレリーフ」について講話を行いました。
田澤さんはまず、このレリーフについて「昭和11年に木村熊二の功績を称えるために
小諸義塾の同窓生らが建設したもの」と説明。
「小諸義塾で学んだ画家の小山周次が代表して提案したところ全員の賛同を得ることができ、
実行に至った」など伝え継がれている当時のエピソードについて話しました。
参加した人たちは、興味を持っている様子で時折メモを取りながら、真剣な表情で聞いていました。
小諸義塾の会では、木村熊二が小諸に残した功績を称え、後世に伝えていこうと熊ニの雅号である
「蓮峰」を取ってこの「蓮峰忌」を毎年執り行っています。
会では、今後もこうした活動を通して熊ニの功績を末永く伝えていきたいとしています。