『映画「生きる」小諸市内で自主上映へ (24.1.12)』

           
        Posted on 2024年 1月 19日      
     
        東日本大震災で多大な津波被害を受けた 宮城県石巻市の大川小学校をご存知でしょうか? 全校児童のおよそ7割が亡くなり、 この惨事を引き起こした原因を 探るために立ち上がった 保護者たちの記録として、 映画「生きる」が製作されました。 この映画の上映会が、軽井沢、御代田、 そして小諸でもステラホールで行われます。 上映会の主催である 「映画『生きる』上映浅麓実行委員会」と 「映画ふぉーらむ小諸」から、 藤原勇彦さんと柳沢公一さんに、 映画と今度の上映会に対する想いを伺いました。  
●「生きる」の内容【藤原さん】 「東日本大震災で、 児童74人教職員10人の方が 津波に攫われて亡くなった 宮城県石巻市大川小学校のことは たぶんお聞きになったことが あると思うんですけれども。 その亡くなられたお子さん方の親御さんたちが 「どうしてそんなことが起きたんだ」と 「その原因と責任がどこにあるのか」と どうしても知りたいということで、 いろいろ経過があったんですが 裁判という形になりまして、 そしてお父さんお母さん方が 自分の子どもの代理人になって、 そういうつもりで自分で現場検証をしたり 証拠を集めたりして、 それで裁判を進められて、 そして結局仙台高裁で 非常に画期的な判決を導き出したと。 そこに至る10年近い年月の記録を撮った映画なんです。」   ●「生きる」から学ぶこと 「学校を管理する立場の人が きちんとした避難マニュアルを作っていなかった。 そしてそれを訓練で持って皆さんに徹底している、 そういうことが無かった。 行政がそういうことで至らないことがあった。 そのためにこういうことが起きたので、 学校を管理する立場の人は、 普通人よりももっとずっと高い 防災のための知識とか経験とかを 持ってもらわなくちゃ困りますよ。 こういう判決なんですよ。 これは、東日本大震災を経て、 大変全ての人にとって 大事な教訓を残してくれたということにですね。 親御さんたちの怒りとか、 あるいは悲しみとかですね。 そしてこれから先、 学校にきちんと避難マニュアルを準備して 避難体制をきちんとすることによって、 子どもさんたちの安全を図ってほしい。 それができることが、 亡くなった子どもさんの命を改めて本当に生かす。 そういうことになるということを、 この映画を見ていただくと 感じ取っていただけるんじゃないかと思うんです。 本当にドキュメンタリーなんですけれども、 人間のドラマだと思いますので、 そういう形で観ていただけると 嬉しいなあというふうに思います。」
●「生きる」を観た人の感想 「『小学生の子を持つ親として、 教職にある者として組織で働く者として、 とても心に残る、 これからの生き方の支えになる映画でした。』 47歳の女性の方です。 アンケートをすると 皆さんがたくさんいろんなことを 書き込んでくださる、 そういった感じの映画です。」
●上映会開催に至った流れ 「上田映劇さんで去年の3月から 1週間ぐらい上映されたんですけど、 それ以外には この地域であまりご覧いただく機会が無い っていうのが今のところの現状なんですね。 ですので、今回私たちで なんとか皆さんに見ていただく機会を 作りたいということで、 実施上映会をしていただくことになりました。」
●「映画ふぉーらむ小諸」が関わった理由【柳沢さん】 「軽井沢・御代田でこの映画の上映を 予定されていて、主催者の意向としては、 やっぱりこの南麓地域で、 つまり小諸を入れた形で 計画してくださったんですね。 幸い我々は小諸において、 昨年組織したばっかりなんですけれども、 「映画ふぉーらむ小諸」 という会を立ち上げまして、 映画館が小諸に無いですから、 「小諸に映画の文化を」 ということでいろんな映画を 上映していこうということを考えていたんですね。 そこに声掛けいただきまして、 やっぱり東北大震災の関係、 あるいは防災の関係、 害から学ぶことがいろいろある。」
●小諸と震災の関係 「地震の当時、災害の支援で 小諸も出かけて支援した方が多いですし、 あるいはその後福島の子どもを 受け入れたりというような いろんな交流もありましたし、 そういうことに非常に造詣のある方も 小諸市民に多いですから、 「ぜひ小諸で上映させていただきたい」 ということで、 瞬間に同意させていただいて、 軽井沢・御代田に次いで 小諸も上映という運びをさせていただいています。」
●小諸市民へPR 藤原さん 「今年は元旦から能登半島地震ということで 大変な災害がありました。 日本列島に暮らす限り、 災害は他人事ではないと 私自身とっても思うんです。 ですので、映画をご覧いただいて、 災害に備えて「何が必要か」 「そのときになったらどう行動したらいいか」 というようなことを考えて 防災意識を高めていただければ 嬉しいなというふうに思います。」
柳沢さん 「特に学校関係者、あと行政の関係者… 消防とか警察も含めて、 学校の先生方も含めて、 あとお子様を持つ父兄さん、 ぜひ観ていただきたいという思いは強いです。 能登の地震もありまして、 まだ現場は非常に大変だと思いますけれども、 やっぱり学習することは いっぱいあると思うんですね。 そういう点を皆さんにも この映画からも 感じ取っていただきたいという思いですね。」     
   
 
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