『市立小山敬三美術館 大壁画「紅浅間」展(23.5.1)』

           
        Posted on 2023年 5月 18日      
     
        小山敬三美術館では現在、 令和5年度企画展として、 大壁画「紅浅間」展が開かれています。
1897年に小諸市に生まれ、 名誉市民の称号をもつ小山敬三画伯。 文化勲章受章者として広く知られています。
小諸市立小山敬三美術館は、 小山敬三画伯が故郷の小諸市に美術館を建てるという夢を 実現するにあたって、 日本を代表する建築家で文化勲章受章者の 村野藤吾氏に依頼し1975年に建てられたものです。
館内は、廊下や壁など 小山作品の特徴である曲線を生かした構造になっていて 画伯の力強く伸びやかな作品と調和されています。
美術館設立から6年後、村野氏の依頼を受け、 当時の新高輪プリンスホテルロビーに飾る 巨大壁画「紅浅間」を制作した敬三画伯。
画家として100枚近く紅浅間を描き続けてきた画伯ですが、 その中でも紅浅間の壁画は晩年の大作であり 小山芸術の集大成となりました。
今回の企画展では、 ホテルに飾られた縦4メートル、横12メートルの壁画を 縦90センチ、横2.7メートルに縮小した 複製パネルを展示。 軽井沢方面から見た 初冬の朝方の浅間山をダイナミックに描いたその作品は 縮小版でも見る人をひきつけます。
また、画伯と村野氏との長年の交流や 壁画制作の過程なども紹介しています。
画伯は、作品に中国絵画の理想である 「気韻生動」を表現。 これは、観る人が作品と心が通う境地を目指したものです。
訪れた人たちは画伯の表現する世界観を感じながら、 作品に見入っている様子でした。
中嶋慶八郎さん 「今回のですね、大壁画紅浅間展についてですが、 当館はですね、普段でも この壁画のご紹介をしているんですが、 当館は関東圏のお客さまが非常に多くてですね、 東京のホテルに壁画があるということに 非常に関心を持たれる方が多いんですね。 で、あのなんで小諸市出身のですね、 明治生まれの画家が東京のホテルに 壁画を描いたのかっていうところで、 ご質問を受けることもありますので、 今回は企画展として特にですね、 大壁画ができるまでの物語、 あるいは制作の過程なんかをご紹介する っていうことで特別に企画してみました。 小山敬三はあの、浅間山の絵が沢山描いているんですが、 中でもですね、この壁画は 小山敬三が生涯に渡って描き続けた 浅間山シリーズの集大成ともいえるべき作品だと思います。 小山敬三が生涯で描いた唯一の壁画なんですが、 この壁画をですね、 時代を超えて多くの国の方々に見ていただけるような 作品として仕上げたという風に言えると思います。 是非、その辺をですね、 この大きな複製パネル作りましたので、 その前に立ってじっくりと ご鑑賞いただければとそいう風に思います。」
また、第一展示室では、小山敬三画伯の代表作を展示。 浅間山や姫路城シリーズ、 さらに肖像画を始めとした、油彩、水彩など 初期の作品が楽しめます。
この企画展は11月26日(日)まで開かれています。     
   
 
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