『小諸高校吹奏楽部 定期演奏会開催(20.9.20)』

           
        Posted on 2020年 10月 7日      
     
        小諸高校吹奏楽部では、 3年生の最後のステージとなる定期演奏会を 先月20日(日)に 長野市のホクト文化ホールで開きました。 夏のコンクールの中止や、6月の定期演奏会の延期を受け、 立ち止まりそうになりながらも、 開催することを決めた定期演奏会。 全学年での 最初で最後となる演奏会に込めた思いを取材しました。
小諸高校吹奏楽部には、 1年生から3年生まで部員74人が所属。 ここ数年は、全日本吹奏楽コンクール 東海大会で金賞を受賞。 アンサンブルコンテスト 全国大会でも金賞を受賞するなど、 輝かしい実績を持ちます。 ことしは 全日本吹奏楽コンクール全国大会初出場を目指し、 3月からコンクールの練習に取り組んできました。 しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、 目標としていたコンクールが中止に。 さらに、長引く休校により、 6月に予定していた定期演奏会も 延期を余儀なくされました。 発表の場を失ってしまった3年生たちは、 話し合いの末、立ち止まらずに今できることをしようと、 9月に定期演奏会を開くことに。 集大成となる演奏を披露し、 これまで応援してくれた人への感謝を伝えることにしました。 本番を2週間後に控えたこの日、 音楽室には演奏会に向けて練習する部員74人の姿が。
この日練習していたのは、 フィリップ・スパーク作曲「宇宙の音楽」。 コンクールに挑むつもりで練習を重ねてきた、 特に思い入れの深い楽曲です。 曲のイメージに合わせた音作りを重ねていました。   部長 「1年生も入部して3学年でやる演奏会が 本当に9月20日の演奏で最初で最後の演奏だと思っているので、 あと2週間ではあるんですけれども、 最後まで何かできることないかなとか、 3学年でやれている活動や、演奏会に向かえている自分たちの活動を もっと楽しんでやっていきたいなと思っております。」
高砂先生 「生徒にとっては本当に一生に一度の高校生活なので、 苦しい中ですけど、引退に向かって何かやってみようっていう思いに、 僕は陰ながらですけど、全力で支えたいなと毎日思っています。」
そして迎えた本番。 会場のホクト文化ホールには保護者や関係者など およそ400人が詰めかけました。 このメンバーで最初で最後となるステージが、 いよいよ幕を開けます。
この日は、クラシックやポップスなど合わせて15曲を演奏。 第1部のクラシックステージでは、 息の合った躍動感あふれる演奏で訪れた人を魅了しました。   第2部では、 「音楽のレストラン~音楽で届ける希望~」をテーマに、 生徒たちが企画したオリジナルポップスステージを披露。 衣装やシナリオにもこだわったステージで会場を沸かせました。
そして、定期演奏会も終盤に。 これまで部をまとめてきた3年生からは、 小諸高校吹奏楽部で過ごした日々への思いがあふれました。
桑原さん 「いろんなことが急に積み重なって3年生でもたくさん悩んだし、 私自身もこの中から逃げたいって思ってしまったことがあったけど、 どんなときでも支えてくれたのはここにいる5役と、 部員のおかげで私は今ここにいると思います。 この代で指揮をすることができて私はとても幸せです。」
林さん 「ことしは辛いねって言われたり、 大変だったねって言われたり、 私もそう思うことがたくさんあったんですけど、 私はこの代でよかったです。本当にありがとうございました。」   ステージはいよいよクライマックスへ。 3年間の集大成となる「宇宙の音楽」を、 これまでの葛藤や苦悩、仲間への感謝、 そして未来への期待を込め演奏しました。   部長 「これまでに高校では定期演奏会を2回やってきてはいるんですけど、 それとはまったく別の景色だったり、 途中で感極まってしまった部分だったりも沢山あったので、 すごくこの会場やみんなのことを、 私はホルンなのでその辺から見ていて、 すごくみんなが輝いていて、みんなの背中がすごい、 3年間だったり、みんなの思いがすごく演奏や音や、 表情で伝わってきてとても楽しかったです。 こうしていろんな仲間や、長野県の各地域から集まった仲間が 朝早くから夜遅くまで、たくさんのことを通して迷ったり うれしかったこともたくさんあるんですけれども、 そういう気持ちや心情をたくさん共有できる場所だなって考えているので、 私はこの小諸高校吹奏楽部がとても大好きです。 こうしてみんなで前を向いて今日までこれたのが、 一番私の誇りになっています。」   かつてない苦しい状況下でも、必死に考え抜き、 精一杯音楽を届けた小諸高校吹奏楽部の生徒たち。 そこには、 苦楽を共にした仲間と 音楽を奏でられる喜びがあふれていました。 この日の定期演奏会を糧に、 これからも小諸高校吹奏楽部は歩み続けます。     
   
 
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