『小諸高原美術館による〝出張美術館〟in芦原中 (25.6.3)』
小諸高原美術館の収蔵作品5点を
芦原中学校に持ち込み、
3年生に〝対話型〟で鑑賞してもらう授業が
6月3日(火)4日(水)の2日間行われました。
小諸高原美術館による
〝出張美術館〟は、
自然光の下で収蔵作品を鑑賞する
という貴重な機会の中、
中学生なりに
〝見て・考えて・話す・聞く〟
といったプロセスを通して
主体的に作品を味わってほしいという思いで、
企画されたものです。
今回、授業に使われた作品5点は、白鳥映雪など、
小諸にゆかりのある作家のものが集められています。
講師は、芦原中学校の卒業生であり、
小諸高原美術館学芸員の白鳥純司さんが務めました。
まず、生徒たちは予備知識なしで作品を鑑賞します。
そのあと、各々で作品を見て感じたことを
ワークシートに記入しました。
記入した内容をもとに、
4人1組で作品の感想や気付きを
自由に発言し合います。
話し合いが終わると、
各グループの代表者が
まとめた意見を発表しました。
この他にも、「画面内の光が分散している」
「花が点で描写されている」などの意見が。
生徒たちは、
それぞれの意見を真っ直ぐに
受け止めて聞いている様子でした。
発表が終わると、
白鳥さんから作品の背景について
解説が行われました。
生徒たちは、
第一印象から始まって、
他の生徒との意見交換、
作者の生き様などの説明を聞く
といった過程を通し、
より深く作品と向き合っている様子でした。
生徒
「4番のぶどうの絵が、
とても立体的で最初に授業が始まる前に
見た瞬間からとても気になりました。
1人1人やっぱり感想が違って面白いなと思いました。
観に行ったことがない絵ばかりで、
全然絵によって価値も違うし、
人によって描き方も違うのが
とてもやっぱり工夫されていて
すごいなと感じたので、
また観に行ってみたいなと思いました。」
「4番のぶどうの絵が、
すごく色使いが黄色とか、
同じ紫のはずなのにいろいろあって、
すごいなと思って見ていました。
やっぱりみんな色使いに
すごく目がいっているな
とは思ったんですけど、
それ以外に1の絵は質感が
サラサラしていそうだったり、
3番の絵が「宇宙みたい」
って言う人も班の中にいて、
1人1人違うんだなということを
改めて実感しました。
小諸市には、
すごく偉大な画家の方がたくさんいるな
というのは元々知ってはいたんですけど、
滝原とか思ったよりも近い所にいて、
誇りだなと思いました。」
白鳥さん
「小諸市の教育委員会の
文化財生涯学習課で開催している
『まなびのまち 出前講座』
というものがございまして、
希望者に授業を公開しています。
なので、申し込みが芦原中学校から
今回ありましたので、
実現したという流れですね。
去年から芦原中学校から
申し込みをいただいておりまして、
今回2回目ですね。
実際に作品を間近に見てもらう
ということがすごく大事だと思っています。
あとはそれによって、
どんな作家が地元の小諸市にいるのか
というのを知るきっかけになってもらえれば
すごくうれしいですね。」