『寅さん会館 建物と展示物の寄付市が受け入れ(13.3.20)』
現在休館中で運営の見通しが立たず、今後の行方が注目されていた「渥美清こもろ寅さん会館」ですが、
会館の運営会社である㈱こもろ寅さん会館が、4月30日で解散し、今月2日付けで市に
建物と展示物の寄付を申し込みました。
これを受け市は寄付を正式に受け入れることを決定しました。
これは、今月2日に行われた市議会全員協議会で明らかになったものです。
これによると、「渥美清こもろ寅さん会館」を運営していた㈱こもろ寅さん会館が4月30日をもって解散。
会館建物と展示物の寄付を市に申し込み、市はこれを受け入れることを決めました。
平成7年6月に開館した「渥美清こもろ寅さん会館」は、俳優の故・渥美清さんや
山田洋次監督と30年以上に渡って親交を深めてきた故・井出勢可さんが中心になり、
松竹や市の協力を得て開設した記念館です。
敷地は市が貸与しており、地上2階建ての寅さん会館部分は「株式会社こもろ寅さん会館」が所有。
地下の「やすらぎ会館」は市が所有していました。
館内には、小諸を舞台とした第40作の紹介や、渥美さんが生前、井出さんと交わした手紙の数々や、
寅さんの衣装、それに渥美さんの国民栄誉章受章の盾など、井出さんが、渥美さんや山田監督らから
譲り受けた映画の貴重な資料や写真などが展示されてきました。
ピーク時には年間およそ10万人が訪れていた来館者数も、去年は年間7000人ほどに減少。
去年10月に、館長を務めていた井出さんが死去して以降は、事実上の閉館状態となっています。
これを受け、市民有志らでつくる「コモロ寅さんプロジェクト」は、会館存続を求める署名活動を開始。
市議会も市長に対して、会館建物と展示物の寄付を市として受け入れ、
現地での存続を模索すべきだとして申し入れを行っていました。
市では議会の申し入れや市民の熱意を受け、寄付の受け入れを決定したとして、
今後、財政負担を少なく有効的に活用していく方法を検討していきたいと話しています。
この寅さん会館については、小諸フィルムコミッションから使用したいとの要望も
上がっているということですが、小諸市では今後、建物をそのまま活用して、展示を続けていくのか、
建物を別に活用し、寅さんに関する展示を他で行っていくのか、
市民も交えた検討会議を設けるなどして、方向性を決めていきたいとしています。
なお、有志で署名活動を進めていた「コモロ寅さんプロジェクト」では、
今月25日(土)に「市民向けワークショップと上映会」を寅さん会館地下1階やすらぎ会館で開きます。
時間は午後1時30分から午後5時まで。
寅さん会館内の見学やワークショップ、そして小諸が舞台となった
「男はつらいよ第40作『寅次郎サラダ記念日』の上映が行われます。
参加は無料です。
お問い合わせは、代表一井さんまでお願いします。