『国重要文化財小諸城三之門災害復旧工事 竣工式(23.10.29)』

           
        Posted on 2023年 11月 8日      
     
        災害復旧工事中だった小諸城三之門が 被災前の状態に復元され、 10月29日に竣工式が行われました。
国の重要文化財である小諸城三之門は 令和2年7月8日、未明の大雨により、 が土台の石垣ごと崩落。
これを受け、 被災前の三之門を甦らせるため、 令和3年4月から 災害復旧工事が実施されてきました。
この日は被災前の状態への復元が完了したことから 竣工式が行われ、 所有者である懐古神社と市の関係者など およそ25人が出席しました。
今回の災害は、記録によると 寛保2年、1742年の「満水」で 三之門と袖塀が流されて以来の大被害と言われています。
小諸城三之門は明和2年から3年、 1765年から1766年頃に 再建されたものと見られています。 平成30年度には市が、 老朽化した石垣の修復のため 写真測量図面を作成。 崩れた石材の位置を この図面で確認しながら組み直しました。
更に、石垣の横に植えられていたケヤキの根が腐朽し、 空洞部分に雨水が浸透したことが 石垣崩壊の決定的な要因になったとして ケヤキを除去。 新たに石材を設置しています。
一方、復旧工事にあたり石垣の発掘調査を実施。 石垣の背面基盤は盛土ではなく、 およそ1万5千年から7千年前の火砕流堆積物を そのまま利用していることが分かりました。
復旧工事の総事業費はおよそ1億4200万円。 国の補助金が85パーセント、 残りの15パーセントは県と市の補助と 懐古神社の負担で賄ったということです。
懐古神社 総代表 牧野 直人さん 「国の重要文化財ということで、 非常に文化庁の指導をいただきながら、 北野建設さん、小諸市の関係者のみなさま、 本当にお世話になりました。 工事もなかなか重要文化財ということで、 大変だったと思います。 普通の建造物を修理するのとは違って、 特に大変だったんじゃないかなって思っています。 ほんとうに、関係者の皆様方にお世話になりまして、 見事に復旧工事させていただきました。 大変ここに完成したことをありがたく思っています。     
   
 
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