『信州小諸城下町フェスタ‘13 小諸城・北国街道400年祭「商家ギャラリーめぐり」(13・9・29)』
現在小諸市では、小諸城の築城と北国街道小諸宿の開通から400年を記念して、
「信州城下町フェスタ 2013」を開いています。
その一環として、今月6日までの日程で、「商家ギャラリーめぐり」と題したイベントが開かれています。
このイベントは、旧北国街道とその周辺にある空き家や商家の店先などを会場に、
限定10日間のギャラリーを開くというものです。
市内の計8箇所で行われており、近隣地域の作家たちの作品を中心に展示されています。
そのうち、普段は閉館となっており、このイベントに合わせて8年ぶりに公開となった
「くらしかる浪漫館」では、かつて小諸市が「糸都(しと)小諸」と呼ばれていた時代の
様々な資料が展示されています。
明治7年には、現在の六供の地に、県下で初めての民間の製糸工場が創業するなど、
製糸業の先駆けとして栄えてきた小諸市。
明治23年には現在の諸の地にも大型の製糸工場「純水館」ができ、その後明治時代末期にかけては
次々と製糸場がオープンしました。
ついには10以上の工場が立ち並ぶ地域となり、小諸は活気ある製糸の町として
知られるようになりました。
館内には、そんな当時を思わせる製糸業にまつわる機械や写真など、
貴重な展示品がずらりと並べられています。
一方、かつて大名も宿泊したと言われる、市内市町にある旧脇本陣では、「山里の工房展」として、
小諸を拠点に活躍する作家たちの作品が展示されています。
こちらは、不要になった着物や古い布などを裂(さ)いて、機織り機を使って織り上げたという
「さきおり」作品。
市内大久保に工房を構える「工房むろ」で手掛けられたもので、独特で素朴な風合いが、
この建物の雰囲気にもマッチしています。
また、地元の陶芸家 岡本一道(かずみち)さんの味わい深い作品や
木彫り作家 小林篤(こばやし・あつし)さんの個性的でレトロな作品なども並べられており、
ゆっくりと見て楽しむことができます。
その他、旧脇本陣の隣に位置する山謙酒造では、「くらしを彩る 器と灯り展」と題して
東御市の海野宿に工房を構える「ガラス工房 橙」で製作された作品を中心に、
東信地域で活躍する作家たちの作品が並べられています。
山謙酒造の蔵に眠っていた酒樽や運搬用の木箱などを活用して展示スペースが設けられており、
一風変わった、酒蔵の雰囲気あふれる展示となりました。