『与良 山の神の神事 (13.1.14)』
与良区の常会の中でも最も戸数の多い「大日会」による、小正月の伝統行事「山の神」の神事が、
成人の日の祝日となった14日(月)に与良の山道小路にある道祖神前で行われました。
「大日会」の役員の1人が鐘を鳴らして、住民に「山の神」の神事が行われることを知らせると、
神事の準備を整えていた役員らは、各家庭から持ち寄った習字紙などで作ったおんべを手に、
道祖神前に集まりました。
山の神の神事は、山の安全と無病息災を祈願する伝統行事として、
与良の常会の一つ「大日会」が毎年行っているものです。
かつては山に入るのは1月17日と決まっていたことから、
小正月の1月15日に行われていましたが現在は15日に一番近い日曜日に行われています。
集まった役員らは、雪がひっきりなしに降り続く中、皆で協力し合いながら、
ご神体として祀る、長さ10メートルほどの木の柱に、かぶら矢とおんべを取り付けた後、
習字紙で作った切り下げをつけていきました。
役員らが作業を進めている間近くの住民らは、正月のしめ飾りなどを持ち寄り、
火にくべて燃やしたり、それぞれに持ち寄ったまゆ玉を火にかざして食べたりしていました。
飾りつけが済んだご神体は、浅間山のある北の方角に矢を向けるような形で建てられます。
こうすることで、山の安全を守ると共に、
魔物が入ってくるのを防ぎ、1年風邪を引かずに元気で過ごせるとの意味が込められています。
ご神体の前に供物などを並べ終えると、「山の神」の神事が執り行われ、
神主が祝詞を奏上し、皆で今年一年の無事を祈っていました。
この日立てられたご神体は、今月27日に取り外されることになっています。