『テーマ別サロンしゃべり場「3・11を迎えて、生きるとは…」(13・3・11)』
11日、東日本大震災の発生から2年の節目を迎えました。
これに合わせて、11日(月)にはボランティアセンターが主催しているテーマ別サロン「しゃべり場」の
一環として震災をテーマに話し合う場が設けられ、市内外から集まった参加者らが震災から学んだことや
今すべき支援などについて意見を交換し合いました。
このサロンは、地域の人たちが気軽に話し合える場を提供することで、
同じ興味を持った人同士のつながりをつくってもらおうと月に1度、
ボランティアセンターが主催しているものです。
今回は、東日本大震災が発生した3月11日に「3・11を迎えて、生きるとは」をテーマに開かれ、
市内外からおよそ10人が参加しました。
サロンではまず、震災後、原発事故により福島県いわき市から小諸に避難し、
現在は市内でフラダンスの講師も務めている荻野豊子さんが震災発生時の心境などを話しました。
また荻野さんは、皆が必死で遠方に避難していく様子が「戦争が起きているようだった」と振り返り、
小諸に避難するまでの苦労についても語っていました。
続いて、災害救援活動などを支援するボランティア団体「遊子(ゆうし)の会」の代表を務めている
田中たま子さんが、現地でボランティア活動をした時の体験談を紹介。
被災者とふれあう中で感じた感動や、現地の悲惨な状況について話し、
「被災地のことをテレビでどれだけ見たとしても、実際に行って五感が動く瞬間は何ものにも変えがたい。」
と述べていました。
復興支援に興味がある人やボランティアの参加経験を持つ人が多く参加したこの日のサロン。
参加した人たちは、田中さんに続いてそれぞれに震災への思いを述べたり、
荻野さんに震災当時の様子について積極的に質問するなどして
震災についての考えを深め合っていました。
その中で、原発の影響に話題が移ると、参加者からは子どもたちの将来を
不安視する意見が多く挙げられました。
荻野さんは原発について「終わらない戦いだと思う」と話し、
皆、震災が2年経った今でも課題があることを実感している様子でした。
また、この日のサロンでは、2年前に震災が発生した時刻、午後2時46分に、全員で黙とうを捧げました。
黙とうの後にも多くの意見が交わされ、参加者からは、「今日できたつながりを大切にしていきたい」
「自分のできることでこれからも支援をしていきたい」という声が多数聞かれました。